公開シンポジウム「AIが紡ぐウェルビーイング社会」を開催しました
奈良女子大学では、令和7年11月29日(土)に、公開シンポジウム「AIが紡ぐウェルビーイング社会」を開催しました。
奈良女子大学は、令和5年7月、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構の「大学・高専機能強化支援事業(高度情報専門人材の確保に向けた機能強化に係る支援)」に採択されました。この採択を受け、生活情報通信科学コースを中心に「生活者目線に立った高度情報専門人材の育成」を目指しています。
今回のシンポジウムは、急激なAIの発達によって私たちの生活が変化しつつある中、AIロボットの最新動向とともに、AI時代における情報人材の育成について理解を深めることを目的として開催し、会場とオンラインから計118名の方にご参加いただきました。
【プログラム概要】
第一部では、日本のAIロボット研究の第一人者である早稲田大学の尾形哲也教授より、「Physical AI:生成AIの実世界応用」と題した基調講演をいただきました。
尾形教授は、AIの進歩によってロボットがこれまで以上に複雑な作業をこなせるようになってきている現状を紹介されました。具体的には、現実の動作をAIに学習させることで、細かい動作を一つひとつプログラムしなくても、ロボットが自然に動きを習得できる技術について解説されました。また、AIやロボットの基礎知識から、AIとロボットの統合、さらには実世界への応用に至るまで、最新の学会動向を交えながら幅広くご説明いただきました。 第二部では、本学および連携大学である武庫川女子大学・京都女子大学の教員が、女子大学における情報教育の事例として、各大学の特色ある教育内容の紹介を行いました。本学からは、「生活者目線に立った高度情報専門人材の育成」に関連する新設科目などを紹介しました。 続くパネルディスカッション「ウェルビーイング社会を支えるAI人材の育成」では、「生成AIの延長線上に『愛』を生み出せるのか」「AIを活用したプログラミング教育のあり方」など、幅広いテーマについて議論が交わされました。参加者からの質疑も行われ、AIが未解決問題を解く可能性や、AI時代におけるプログラミング教育の継続的な必要性などが語られました。
※登壇者:早稲田大学 理工学術院 基幹工学部:尾形哲也教授
武庫川女子大学 社会情報学部:鯵坂恒夫教授
共催:京都女子大学・武庫川女子大学
後援:奈良市・奈良県教育委員会・NHK奈良放送局
パネルディスカッション:須藤克仁教授・鯵坂恒夫教授・尾形哲也教授・市瀬夏洋教授